【開催レポート】TAKATSU ART DAYS まちを撮ろう!フォトウォーク×まちTシャツ

本ワークショップは、高津大山街道周辺地域の市民企画による活性化を図る、「高津大山街道あすLABO」第5期プロジェクトにおいて採択された取り組みであり、「このまちで、わたしとアートがつながる」をテーマとするTAKATSU ART DAYSの一環として開催されました。 今回は、川崎市高津区久地を拠点に活動する「久地ぐらし」が企画した、地域密着型の体験イベントとして実施されました。参加者がまちを歩き、自らの視点で切り取った写真をTシャツにプリントすることで、「自分たちが暮らすまちの魅力」を再発見することを目的としています。

主催団体「久地ぐらし」について

久地ぐらしのメンバーが、それぞれのお気に入りの写真をTシャツにプリントしました。

「久地ぐらし」は2024年に発足した、久地・高津エリアを拠点とする地域活動団体です。コアメンバーは4名ほど。固定した組織ではなく、「久地ぐらしっぽい人たち」がゆるやかに関わる形で活動しています。メンバー自身は「久地のプロ」ではないと語り、詳しい人が教えるのではなく、一緒にまちの魅力を見つけていくという姿勢を大切にしています。これまでにInstagramでのまちの風景発信、コーヒーを介したリアルな接点づくり、神社の祭礼の写真撮影サポートなど、さまざまなアプローチで地域と関わっています。

久地円筒分水を起点に、まち歩きスタート

まち歩き日和に恵まれ、久地円筒分水を出発。

今回のワークショップでは、以下の流れで進行しました。

  1. まち歩き・撮影
    約2時間のまち歩きの中で、参加者がコースを歩きながら自由に撮影。
  2. 写真の選定
    撮影した中からお気に入りの1枚を選出。
  3. 作品化
    選んだ写真をTシャツにプリントし、作品として完成。
  4. 展示(パネル展示)
    Tシャツとは別に、写真作品をパネルとして展示。

多様な風景が見られるルート

まち歩きマップと、撮り方アドバイスが分かりやすくまとめられています。

当日のまち歩きコースについて、配布された地図で確認し、まちの撮り方について「好き」「嫌い」「かわいい」「かっこいい」「不気味」という感情や直感を基準に「気になる」ものを探します。

「気になる」を写し出すヒント

「まちの気になるを探そう!」をキーワードにまち歩きに出発。

今回は、ただ景色を撮るのではなく、自身なりの「気になる」を形にするためのヒントが共有されました。

アングルを変える: しゃがんで地面から見上げたり、逆に高い位置から見下ろしたり、覗き込んでみたりと、同じ対象物でも、角度を変えるだけで全く別の表情が見えてきます。

距離を変える: 被写体にぐっと近づく「寄り(近景)」と、まち全体の雰囲気がわかる「引き(遠景)」を使い分けることで、気になるものをより自由な視点で観察します。

まちの魅力を再発見する

久地円筒分水を一周します。
平瀬川沿いに久地梅林公園を目指します。
ポートレートモードでの撮影にチャレンジ!
新しい撮り方に挑戦し、特別な一枚が撮れました。
しゃがんだり、背伸びしたりと楽しいまち散歩となりました。

「どんな感情でもシャッターチャンス」というキャッチフレーズにより、参加者は「上手に撮らなければならない」というプレッシャーから解放され、より自由な視点で街を観察することができました。

「久地ぐらし」が語る想い

ワークショップ終了後、「久地ぐらし」メンバーにお話を伺いました。

——なぜ「写真×Tシャツ」なのか


手軽で表現しやすいツールであることを考慮して、最終的にTシャツが選ばれました。自分がいいと思った写真を身につけることで自分自身が満足できる体験になることを期待しています。

Tシャツ製作はこのワークショップのために初めて取り組んだ試みでもあります。

——参加者のみなさんから感じたこと

私たちが考えていた以上に、いろんな見方・撮り方が生まれました。初の試みでありながら、「共に歩くことで見えるもの」の価値を実感する機会となりました。参加者それぞれが独自の楽しみ方で時間いっぱい面白がっている様子を間近で見ることができました。作品のクオリティも予想を上回るものが多く、多様な視点や表現が生まれました。

ドーナツ形の雲を捉えた一枚。自由な視点が光る作品となりました。

今後の展開

今回のワークショップは、単なる「フォトウォーク」にとどまらず、Tシャツという「着られるメディア」を通じて、参加者自身が街の表現者になるプロセスを共有する場となりました。「久地ぐらし」の活動は、今後オープンする「KUJI LABO」によって、より多角的な地域交流へと発展していくことが期待されます。「KUJI LABO」は、5月頃オープン予定のものづくり拠点です。レーザー彫刻機、缶バッジメーカーなどを備え、地域住民やハンドメイド作家が自由に表現できる場を目指しています。久地ぐらしは、「高ぶらず、おごらず、ありのままで。久地のゆるーりとした魅力を、よく噛んで味わってほしい」という想いを込めて、今後も無理のない形で活動を続けていく予定です。

作品展示のお知らせ

今回の写真作品は、3月15日に開催される「高津まちなか美術展」にてパネルとして展示される予定です。パネル展示は「目的」ではなく「機会」として位置づけており、「自分が撮った写真がパネルになって飾られるという体験を、参加者みんなにしてもらいたい」という思いが込められています。


TAKATSU ART DAYSとは

📸 Instagram
TAKATSU ART DAYS ▶@takatsu_artdays
久地ぐらし ▶@kuji_gurashi

この記事を書いた人

丸山秀樹

丸山秀樹

川崎市高津区在住。江川せせらぎ遊歩道で、カルガモ親子の写真を撮っています🦆