【溝の口】まちにひらかれた新しいステージ「キラリデッキステージ」

東急田園都市線・大井町線が行き交い、1日に20万人以上が利用する溝の口駅。
その駅前ロータリー「キラリデッキ」に誕生した、あたたかな木製ステージをご存じでしょうか。

2024年秋に生まれたこの場所は、音楽・ダンス・文化発信を通じて「街に新しいつながりをつくる」ことを目指すプロジェクトから生まれたとのこと。今回は、ステージの運営を行う「ここから未来プロジェクト」の水越さんに、誕生の背景から現在の利用状況、そしてこれからの展望まで話を聞いてきました。

【この街に、ステージをひらく理由】キラリデッキステージが生まれた背景

ここから未来プロジェクトが掲げたのは、
「環境・産業・文化を発信するランドマークをつくる」 という挑戦。

駅前という誰もが交差する場所に公共ステージを置くことで、
市民・団体・企業が気軽に文化を発信できる“開かれた場”をつくる――。

その試みが形となったのが「キラリデッキステージ」だった。

溝の口駅前というアクセスのよい場所に公共ステージを置くことで、

  • 市民が表現する機会を増やす
  • 地域のイベントを育てる
  • 子どもから高齢者まで参加できる“ハレの場”をつくる
  • 市民の憩いの場として活用できる

そんな新しいまちづくりが実験的に始められた。

ステージの素材には国産木材が用いられ、
冷たさを感じさせない、街の空気にそっと馴染むやわらかな空間になっている。
そこに立つ誰もが穏やかに主役になれるようにと工夫された設計だ。

【足を止める、見入ってしまう】街に溶け込む“ライブな日常”

現在、キラリデッキでは多種多様なステージが開かれている。

音楽、ダンス、パフォーマンス、企業のPRイベントまで、
開かれた駅前だからこそ、どんなステージでも自然に通りすがりの人が観客になり、
ちょっとしたフェスのような賑わいが生まれる。
それが、キラリデッキステージの大きな魅力だ。

その中でもひときわ人気の催しが、月1回開催の「みんなでステージに立ってみようDAY」だ。

1時間2,000円で出演できるオープン企画。
歌、ダンス、楽器演奏、朗読、パフォーマンスなどジャンルは完全フリー。
年齢も経験も一切関係なく、誰でも参加ができる。


人気企画のため数カ月先まで予約が入っているとのこと。
気になる方は早めにチェックしてみてほしい。

【誰もが主役になれる街へ】キラリデッキステージが目指す未来

水越さんが強調したのは、「ここは“見る人の場所”ではなく“誰もが主役になれる場所”である」ということ。

◎ 自然に“人が人に出会う”場所

ホールのように扉もチケットも必要ない。
ふらっと近寄れて、気づけば観客になっている。
そんな“開放性”こそがキラリデッキステージ最大の価値だ。

◎ 世代も立場も関係ないステージ

子どものダンス、大人の歌、企業PR、学生バンド、地域の伝統芸能。
表現のジャンルに線を引かず、街の“多様性そのもの”を受け止める。

◎ 「見る人」から「立つ人」へ

水越さんはこう話す。

「ぜひ、見ているだけじゃなくこのステージに立ってほしい。
ひとつ高い場所に立つと、景色がまったく違って見えるんです。」

この体験を、もっと多くの人に届けたい――それがキラリデッキステージの願いだ。

取材時にステージに立たせていただいた。
一段上からの眺めはいつもと全く違う景色で、普段ステージに立つことがない自分でも胸が高鳴った。

まちのステージをぜひ体感してみて

キラリデッキデッキステージは、“だれでも関われる公共ステージ”。

  • ちょっと歌ってみたい
  • ダンスの成果を披露したい
  • イベントを企画してみたい
  • みかけたステージが気になったら、気軽に足を止めてみたい

などなど、溝の口駅前のあたたかな木のステージは、そのどれもを受け止めてくれる。
もし気になるイベントを見かけたら、ぜひ少し足をとめてほしい。

この記事を書いた人

EY

高津歴6年。映画とカレーが好き。高津にミニシアターができるといいなと思っている。9歳男児の子育て中。